あんず在宅医療ミーティング

明日から役立つ認知症のかんたん診断と治療 | 誠弘会池袋病院副院長 平川 亘先生【特別講演】

時下ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
平素は格別なご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

このたび、下記の通り

「第19回 あんず在宅医療ミーティング」

を開催させていただきます。

明日から役立つ認知症のかんたん診断と治療 | 誠弘会池袋病院副院長 平川 亘先生【特別講演】

テーマ

明日から役立つ認知症のかんたん診断と治療

日時

令和元年7月31日(水曜日)
19:00~20:30(開場 18:45)
会場: 狭山市市民交流センター 1F コミュニティーホール
〒350-1305 狭山市入間川1丁目3番1号(狭山市駅直結)

講師

誠弘会池袋病院副院長 脳神経外科部長
平川 亘 先生




ご講演について


診断法も治療法も画期的にシンプルです。

けれども高齢者の認知症患者はほとんど良くすることができます。
CT、MRI、難しい病理のお話は出てきません。

プライマリケアで診るという前提で解説します。
毎日40人の認知症患者さんを長年診療してきた医師が、同じ患者さんを長く診ることで見えてきた認知症診断のコツと良くするためのお薬の使いこなしについてお話します。

講師のご紹介

平川 亘(ひらかわ わたる)先生
誠弘会池袋病院副院長、脳神経外科部長。

1988年鹿児島大学医学部卒業。
同・脳神経外科入局。1989年より東京大学、三井記念病院脳神経外科にて研修。
1991年鹿児島大学医学部脳神経外科。
1998年鹿児島大学大学院博士課程修了(医学博士)。誠弘会池袋病院脳神経外科。
2002年より現職。埼玉医科大学総合医療センター非常勤講師。

所属学会:日本脳神経外科学会、日本認知症学会、日本脳神経外科認知症学会、日本早期認知症学会、日本意識障害学会、日本老年脳神経外科学会、他。
著書:「明日から役立つ認知症のかんたん診断と治療」日本医事新報社刊



書籍のご紹介

順天堂大学大学院客員教授 田平 武先生ご推薦!

「認知症診療の実践的な書! 薬の使い分け、さじ加減で認知症がここまで良くなるとは。」

この本の内容だけで、プライマリケアで出会う認知症患者さんのほとんどは良くできます。CT、MRI、脳血流検査の話はほとんど出てきません。

プライマリケアで診るという前提で解説しています。診断・治療法は簡単ながら、内容はバイブル級! 著者の大人気講演「急性期病棟でのせん妄・意識障害治療」の内容も収載。

要旨

高齢者の認知症は併存型が多く正確な病型診断は困難である。

アルツハイマー診断には指模倣テストと時計描画が有効である。
治療は副作用を出さないように行うべきであり、規定量にとらわれない少量治療が成功することが多い。

レビー小体型認知症(DLB)には少量のリバスチグミンが有効であり、歩行障害も改善する。
リバスチグミンはせん妄の治療と予防にも有効である。
プレタールは特にDLBに効果的であり、MCIにも有効である。

臨床における認知症の病型診断は治療を前提に考えた方が良い。
大事なのはレビー小体型認知症(DLB)と前頭側頭型認知症(ピック病)を見逃さないことである。

DLBは薬剤感受性が高く、認知症治療薬(コリンエステラーゼ阻害薬:ChEI)の副作用が出やすい。
また、ピック病はChEIにより興奮性の行動・心理症状(BPSD)が悪化するからである。

この両者を除外した上でアルツハイマー型認知症(AD)と血管性認知症(VD)を区別すると良い。
日常診療におけるアルツハイマー診断は指模倣テストと時計描画テストが有効である。

ドネペジルは前頭葉の賦活作用が最も強いが、同時に

  • 易怒
  • 興奮
  • 妄想
  • 徘徊

などのBPSDを悪化させ、また遅発性に運動障害を認めることがあり注意を要する。
高齢者の認知症は少量でも効果的であることが少なくないので、患者に合せた投与量で治療した方が良い。

リバスチグミンは覚醒作用が強く効果発現が極めて速い。

ドネペジルと同様に過量投与では運動障害の副作用を認める。
高齢者におけるリバスチグミンの長期治療成績は1/4量の4.5mgが最も良い。

リバスチグミンはDLBには極めて有効であり、せん妄にも効果的である。
但し2.25mgや4.5mgなど極少量で治療しないといけない。

ガランタミンは長期の治療成績が良い。
興奮などの副作用は少ないが

  • 吐気
  • 傾眠
  • めまい
  • 失禁

などがあり、体重の異常減少も目立つ。
規定量で治療出来ることも多いが、時に患者の元気を奪うことがあり無理な増量は避けるべきである。
特にアパシーを認める患者には注意を要する。
メマンチンは興奮性のBPSDに有効なことがあるが、過鎮静になることが多く注意を要する。

プレタールはDLBに効果的であるが、軽度認知障害(MCI)にも有効である。
認知症治療を成功させるには各薬剤の特性を知ることが必要であり、患者に合った薬剤を選択し、投与量には細心の注意を払い副作用を出すことなく治療することが大事である。