あんず在宅医療ミーティング

第10回あんず在宅医療ミーティング開催致しました。

第10回あんず在宅医療ミーティング無事終了いたしました。

今回は80名程の方々にご参加頂きました。
今回のテーマは「在宅薬剤管理」です。

プレゼンテーション1
訪問薬剤師の業務と役割
ウエルシア薬局株式会社
調剤在宅本部 在宅推進部
第3営業本部担当部長
梶原 進之介様

薬剤師が在宅に係ることについて・在宅医療への薬剤師の関与とその意義についてご講演頂きました。

【どの様な方が対象になるのか?】
→在宅で療養を行っている患者であって、疾病、傷病の為に通院による療養が困難なもの。

~概要~

【医療保険での介入】
在宅患者訪問薬剤管理指導
○すべて医療保険に請求
●「在宅患者訪問薬剤管理指導料」
1)同一建物居住者以外 650点/回
2)同一建物居住者 300点/回
※患者1人につき月4回まで算定可能。ただし、6日以上間隔が必要。
※がん末期及び中⼼静脈栄養療法対象者:週2回かつ⽉8回まで算定可能。
※保険薬剤師1人につき1日5回まで算定可能。
●「緊急訪問の薬学的管理指導料」
●「調剤基本料」
●「調剤料・各種加算・薬剤料・特定保健医療材料」

【介護保険での介入】
居宅療養管理指導
○介護保険に請求する部分
●「(介護予防)居宅療養管理指導料費」
1)同一建物居住者以外 503単位/回
2)同一建物居住者 352単位/回
※患者1人につき月4回まで算定可能。ただし、6日以上間隔が必要。
※がん末期及び中⼼静脈栄養療法対象者:週2回かつ⽉8回まで算定可能。
○医療保険に請求する部分
●「緊急訪問の薬学的管理指導料」
●「調剤基本料」
●「調剤料・各種加算・薬剤料・特定保健医療材料」

【薬が飲みにくい方には】
●剤型変更
薬には同じ成分でもいろいろな形があります。薬剤師に飲みにくい
等のご相談を頂ければ、医師に変更の提案をさせていただきます。
薬が飲みにくい方には・・・
剤形による違い(例えばアリセプト)
●普通錠
●D錠
●⼝の中で崩れます。少量の⽔で飲みこんでください。
●お薬の性質上表面が少しザラついていることがあります。
●ドライシロップ
●服用いただく直前に水に溶かしてください。
●粉のまま水とともに服用いただくこともできます。
●ゼリー剤
●スプーン等で服用しやすい大きさにすくって服用してください。
●服用し残したゼリー剤は衛生面で問題がありますので、服用しないでください

【ポリファーマシーとは】
ポリファーマシーとは・・・
→5種類以上の薬剤を服用すること
●多剤服用の問題点
・副作用のリスクが増える
・効果や副作用がどのくすりのせいか判別しにくい
・薬剤費が増える
・飲み忘れや重複服用などのリスクが増える

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プレゼンテーション2
その症状、薬のせい?
~在宅における飲み薬の優先順位~
あんず訪問診療クリニック
鬼澤信之

【どこかでギアを切り替えなくてはいけない】
60歳
急性疾患
単一疾患
予防医学
完全治癒
病院完結

90歳
慢性疾患
複数疾患
緩和医学
不完全治癒
地域多職種連携

【なぜ薬が増えるのか?】

■Drの意見
• 患者さんに言われると断れないんだよなぁ
• ガイドライン通りに診療しているだけなんだけど・・
• 他の先生の出した薬を変えるなんで失礼だろう。Doで。

■患者の意見
• 薬は元気の源です
• 本当はあんまり飲みなくないけど先生に言われると断れないんです
• 私は医者じゃないから先生の言う通り任せます

■薬剤師の意見
• 医者の出した処方に口を出すと面倒なことになりそうで・・
• 処方全体を再設計する時間なんてありません
• ましてふたつの医療機関の調整なんて

■看護師の意見
• 先生眠れないと言っています。どうにかしてください!
• 困っているんだからすぐに薬を出して欲しいわ
• 薬は先生が決めた通りに口に入れなきゃ

【恐ろしい処方カスケード】
薬の副作用に対して、新たに不適切な薬剤を処方する流れを処方カスケード(prescribing cascade) という。

食欲不振でドグマチール

副作用で手が震える

パーキンソン病の薬が処方される

認知機能低下

認知症の薬が開始される

【余命を考慮する】
高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病の治療は、将来の脳梗塞・心筋梗塞などの予防が主な目的
• 患者さんに残された余命が長くなければ、内服を続ける意義は少なくなる
• 高血圧に伴う頭痛、高血糖性の意識障害などの症状が現れない程度にマイルドに管理する

【在宅医療では薬が減らせる】
複数の診療科に受診している間は、各科のガイドラインに基づいた処方がされがち
• 通院できなくなることで在宅主治医に処方が一本化される
• 疾患治療的思考からQOL重視の思考に医師・患者ともに切り替わる
• 訪問薬剤指導が入ることができる